一般的な検索エンジンはユーザーに関するさまざまな情報を収集しています。検索クエリ、習慣、興味や関心ごとはすべて記録・保存され、ユーザープロファイルに利用されます。そのため、検索履歴の追跡やユーザープロファイルの作成を行わないと謳っているDuckDuckGo(ダックダックゴー)は、プライバシーを重視するユーザーに人気です。ダックダックゴーはプライバシー保護が最大の売りである故に、本当に信頼できるサービスなのか気になるのではないでしょうか。
このガイドでは、DuckDuckGo(ダックダックゴー)のプライバシーの仕組みを分析し、どの程度プライバシーを保護できるか検証します。DuckDuckGoがどのようなデータを収集しているのか、プライバシー保護が適用される範囲、全体的な安全性についてまとめました。
DuckDuckGo(ダックダックゴー)とは?
DuckDuckGo(ダックダックゴー)は、プライバシー重視の検索エンジンで最もよく知られるテクノロジー企業です。2008年にガブリエル・ワインバーグ(Gabriel Weinberg)氏によって設立され、ユーザー情報が追跡されることなくインターネット検索できます。同社は、「データ収集ではなく、データ保護のために設計されている」と主張しています。1
StatCounter(スタットカウンター)の世界の検索エンジン市場シェアに関するレポートによると、Googleは世界の検索エンジンの約90%を占めています。2 検索エンジン市場をリードするGoogleは、プライバシーポリシーにおいてユーザーデータを収集していることを明記しており、3 そのデータはターゲティング広告に使用されています。
一方で、DuckDuckGo(ダックダックゴー)が他の検索エンジンと明確に異なる点は、プライバシーポリシーにおいてユーザーの検索履歴を追跡、保存、共有しないと明記している点です。4 強固なプライバシー保護方針を採用しているDuckDuckGoは、匿名ブラウザ「Tor(トーア)」のデフォルト検索エンジンとなっています。
DuckDuckGoは検索機能に加え、GoogleやFacebookなどの企業によるサードパーティトラッカーをブロックできる、プライバシー重視のブラウザを提供しています。また、閲覧履歴が訪問先サイトと共有されるのを防ぎます。
DuckDuckGoは安全ですか?
DuckDuckGo(ダックダックゴー)は、プライバシーを保護しながら検索できますが、インターネット利用時の包括的な保護を提供するものではありません。同社のプライバシーポリシーには、検索の追跡、検索履歴の保存、およびユーザーの活動に基づくプロファイルの作成を行わないと明記されています。4 また、ダックダックゴーのブラウザでは、サイバー犯罪者から検索内容を隠すため暗号化も実装されています(ただし、お使いのインターネットプロバイダは依然として検索内容が見えている可能性が高いです)。
とはいえ、DuckDuckGoは完全なセキュリティソリューションではありません。悪意のあるウェブサイトからユーザーを保護したり、検索結果ページを離れてからもすべてのトラッカーを阻止したり、IPアドレスを隠したりすることはできません。完全な保護を確保するためには、追加のツールと適切なオンライン習慣を習得する必要があります。
DuckDuckGoの仕組みとは?
DuckDuckGo(ダックダックゴー)はユーザーを追跡することなく検索を処理して、複数の情報源(ソース)からの結果を表示します。また、ダックダックゴーのブラウザには高度なプライバシー保護機能が導入されています。
DuckDuckGoは、プライベート検索エンジンとプライバシー重視のブラウザを提供しており、それぞれの仕組みは少し異なります。検索エンジンは、検索クエリを個人のプロフィールと関連付けることなく処理し、ブラウザはサイト訪問時に追加の保護を適用します。
DuckDuckGoの検索エンジンは各検索クエリを独立したリクエストとして扱います。過去の検索履歴を結びつけたり、検索内容を利用してユーザープロファイルを作成したりすることはないため、検索結果が利用履歴に基づいてパーソナライズされることはありません。DuckDuckGoは充実した検索結果を提供するため、Bing、独自のクローラー、その他の検索エンジンを含む複数のソースからデータを取得しています。
また、DuckDuckGoの検索エンジンには「バング(bangs)」と呼ばれるショートカット機能も搭載されています。この機能を使えば、「!(感嘆符)」の後にサイトの略称(例:Wikipediaの場合は「!w」)を入力するだけで、特定のサイトを直接検索できます。この機能は、DuckDuckGo上で検索結果を表示するのではなく、クエリがそのサイトに直接送信される仕組みです。
また、DuckDuckGoのブラウザでは、ブラウジング時にプライバシー保護が適用されます。例えば、大半のサードパーティ製トラッカーをブロックできたり、安全な「HTTPS」バージョンのサイトを利用できます(HTTPSバージョンが利用可能な場合)。5
ただし、これらの機能で保護できる範囲には限界があります。DuckDuckGoの検索結果ページを離れた後は、訪問サイトはサイト独自のプライバシーポリシーに基づいてデータを処理します。DuckDuckGoのブラウザはトラッキングを軽減することはできますが、あらゆる形態のデータ収集を阻止するわけではありません。
DuckDuckGoはユーザーデータを収集・追跡するのか?

DuckDuckGo(ダックダックゴー)は収集するデータを最小限に抑え、利用履歴をユーザーと結びつけることは極力避けていますが、一部の匿名データは収集されています。
ダックダックゴーはユーザーの検索履歴を追跡したり、利用履歴に基づいてユーザープロファイルを作成したりしない旨を謳っています。同社のプライバシーポリシー4によると、ダックダックゴーは検索履歴をユーザーに紐づけけて保存せず、個人を特定できる情報は不要になった時点で削除しています。
とはいえ、DuckDuckGoが保護できるデータの範囲には限界があります。また、多くの有名なトラッカーはブロックできますが、あらゆる追跡手法を阻止できるツールではありません。また、インターネットプロバイダ(ISP)、Wi-Fiネットワーク、その他ネットワークレベルの管理者による追跡も防ぐことはできません。
また、DuckDuckGoはプライバシー保護について過去に批判を受けた事例があります。DuckDuckGoのブラウザで一部のMicrosoftトラッカーの読み込みが許可されていたことが、2022年にWiredの報道によって明らかになったのです。6
報道後、DuckDuckGoは自社の保護機能が「お客さまの期待に応えられなかった」ことを認め、Microsoftのスクリプトを含むトラッカーのブロックの範囲を拡大するアップデートを発表しました。⁷ Ars Technicaは、一部の許可はDuckDuckGoとMicrosoftとの検索契約に起因していたと報じましたが、DuckDuckGoはそれらの許可を撤廃して保護機能を強化しています。8
DuckDuckGoが追跡しないデータ
DuckDuckGo(ダックダックゴー)は、ユーザーの身元や継続的な利用に紐づくデータを収集しません。DuckDuckGoが記録しないデータは以下の通りです。
- 正確な位置情報:DuckDuckGoはユーザーと関連性の高い検索結果を表示するためデバイスに保存されている大まかな位置情報を使用しますが、使用後は情報を破棄します。
- 個人情報:アカウントを作成したり、氏名、年齢、電話番号などの情報を提供したりする必要はありません。
- DuckDuckGoを離れてからの閲覧履歴:検索結果ページを離れてから訪問したウェブサイトは追跡されません。
- 検索履歴:各検索は個別のリクエストとして扱われ、ユーザーに紐づく履歴の保存やユーザープロファイルの作成は行われません。
DuckDuckGoは検索時のプライバシーは保護できますが、DuckDuckGoを離れてから行われる追跡は阻止することはできません。 CyberGhost VPNは通信を暗号化し、IPアドレスも隠せますので、インターネット利用時の追跡を大幅に軽減できます。
DuckDuckGoが追跡するデータ(およびその理由)
DuckDuckGo(ダックダックゴー)はデータ収集を最小限に抑えるよう設計されていますが、プライバシーポリシーには、サービスの運営と改善のために一部の情報を収集している旨が記載されています。4 これには以下のデータが含まれます。
- 検索トレンド:DuckDuckGoは検索クエリを個人情報と紐づけることなく、特定の用語が検索される頻度など全体的な検索パターンを分析しています。
- 広告のパフォーマンス:広告は検索内容に基づいて表示されます。なお、広告をクリックしても個人プロファイルが作成されることはありません。
- 基本的な利用状況:DuckDuckGoは機能の利用状況を把握し、更新が正常に機能しているかを確認するための、限定的な匿名データを収集しています。
また、DuckDuckGoはCookieやデバイス設定などのローカルストレージを介して、言語、国・地域、セーフサーチ設定、またはダークモードのような表示設定などといったユーザーの設定を記憶します。
なお、これらは個人プロファイルに紐付けられる情報ではなく、デバイス上に保存された情報なので、DuckDuckGoはユーザーを特定することなく設定を維持できます。
DuckDuckGoを使っているのに広告が表示される理由は?
DuckDuckGo(ダックダックゴー)は、ユーザーの継続的な利用履歴ではなく、そのときの検索内容に基づいて広告を表示します。例えば、「ノートパソコン」と検索するとノートパソコン関連の広告が表示されますが、それらの広告はあなたの閲覧履歴ではなく、検索クエリに基づいたものです。DuckDuckGoはこの仕組みのおかげで、パーソナライズ追跡に依存することなく収益を得ることができています。
DuckDuckGoのメリットとデメリット

メリット
- プライバシーを最優先した設計:DuckDuckGoはユーザープロファイルを作成しないため、ユーザーのアクティビティ履歴が個人に紐付けられるリスクを最小限に抑えられます。
- フィルターバブルなし:すべてのユーザーに同じ検索結果が表示されるため、パーソナライズされた検索アルゴリズムによる偏りを軽減できます。
- シンプルなインターフェース:検索画面はシンプルで余計な要素がなく操作しやすいです。
- 保護機能を内蔵:DuckDuckGoのブラウザや拡張機能は、一般的なサードパーティのトラッカーやセキュリティ対策が不十分なサイトへの露出を低減します。
- 無料で利用可能:アカウント作成やサブスクリプション加入は不要です。
デメリット
- カスタマイズされた検索結果が少ない:DuckDuckGoはトラッキングを行わないため、ユーザーの好みや位置情報に合った検索結果が表示されない可能性があります。
- ローカル検索の精度が低い:国内のサービスを検索する場合、データ駆動型の検索エンジンに比べて精度が低いことがあります。
- エコシステムが小規模:メール、地図、生産性向上プラットフォームなどのツールとの連携はあまり充実していません。
DuckDuckGoと他の検索エンジンの比較
| 機能 | DuckDuckGo | Bing | Yahoo | |
| 検索の追跡 | 検索履歴を追跡しない | 検索やアクティビティに関するデータを収集 | 検索やアクティビティを追跡 | ユーザーデータを収集する提携パートナーに依存 |
| ユーザープロファイル | ユーザープロファイルなし | データを使用してパーソナライズされたプロファイルを作成 | データを使用してパーソナライズされたプロファイルを作成 | データを使用してパーソナライズされたプロファイルを作成 |
| ターゲティング広告 | 検索キーワードのみに基づく | 個人データと履歴に基づく | ユーザーデータに基づく | ユーザーデータに基づく |
| 検索のパーソナライズ | 最小限 | 高度にパーソナライズされている | パーソナライズされている | パーソナライズされている |
| アカウント作成 | 不要 | 任意だが推奨されている | 任意 | 任意 |
| エコシステムとの連携 | 最小限 | Googleの幅広いサービスと連携 | Microsoftサービスと連携 | Yahooサービスと連携 |
DuckDuckGoを利用する際にセキュリティとプライバシーを強化する方法
DuckDuckGo(ダックダックゴー)は、検索履歴を追跡したり個人データを収集したりしない時点で、すでにユーザーのプライバシー保護に貢献しています。とはいえ、補助ツールを併用したり、DuckDuckGoをよりスマートに使うことで全体的なセキュリティはさらに強化できます。
DuckDuckGoを利用する際にセキュリティとプライバシーを強化する主な方法は以下の通りです。
- DuckDuckGoブラウザまたは拡張機能を使用する:これらのツールは、大半のサードパーティ製トラッカーを自動的にブロックして、暗号化された HTTPS 接続を強制的に使用するようになっているため、訪問サイトによるユーザーアクティビティの追跡を大幅に軽減できます。
- プライバシー設定を確認・カスタマイズする:セーフサーチ、Cookie設定、その他のプライバシーオプションをご自身のニーズに合わせて調整しましょう。これらの設定を変更することで、ブラウジング中のデータの過度な露出を防げます。
- トラッカーブロックと暗号化を有効にする:特に公共ネットワークやセキュリティ対策が不十分なネットワークを利用する際は、個人データの安全を確保するためトラッカーブロック機能とHTTPS通信へ自動的にアップグレードする機能が有効になっていることを確認してください。
- VPNを利用する:DuckDuckGoはIPアドレスを隠すことはできません。CyberGhost VPNのようなVPNサービスは、すべてのインターネット通信を暗号化できるだけでなく位置情報も隠せるため、プライバシー保護を大幅に強化できます。
- 高性能なウイルス対策ソフトを導入する:ウイルス対策ソフトは、マルウェア、フィッシング攻撃など、検索エンジンでは防げないオンライン脅威を防いでデバイスの安全を確保します。
- デバイスのセキュリティ対策を行う:ソフトウェアを最新バージョンに更新、強固なパスワードの設定、二要素認証の設定などを実施することで、データ漏洩やアカウント乗っ取りのリスクを軽減できます。
- 閲覧データを定期的に消去する:プライベート検索であってもデバイス上にデータが残る可能性があります。クッキー、キャッシュ、履歴を消去することで、デバイス内での長期的な追跡を防げます。
DuckDuckGoは安全だが、完全にプライバシーを保護できるわけではない
DuckDuckGo(ダックダックゴー)が安全で信頼できるサービスであることに間違いはありません。データ追跡を最小限に抑えて検索結果をパーソナライズせず、検索履歴とユーザーのプロフィールを紐づけません。ですから、DuckDuckGoは検索中に収集されるデータを最小限に抑えたい方におすすめです。
とはいえ、検索エンジンで保護できるプライバシーの範囲はインターネット全体のほんの一部に過ぎません。CyberGhost VPNは、インターネット通信の暗号化、IPアドレスのマスキング、データ漏洩の防止対策などといった保護機能で、プライバシーを大幅に強化できます。強力な暗号化と各種OS専用アプリを提供しており、検索履歴だけでなくインターネット利用時のすべてのアクティビティのプライバシーを保護できます。
よくあるご質問
DuckDuckGoは安全ですか?
はい、DuckDuckGo(ダックダックゴー)は信頼性があり、安全に利用できる検索エンジンです。DuckDuckGoはGoogleやBingとは大きく異なり、「ユーザーの検索履歴の追跡」、「個人データの保存」、「ユーザーのプロファイル作成」といったことは行いません。検索エンジン単体でオンライン上の完全な匿名性を確保することはできませんが、プライバシー保護を強化したり、より透明性の高い検索ができる検索エンジンをお探しならDuckDuckGoがおすすめです。
DuckDuckGoは無料で利用できますか?
はい、DuckDuckGo(ダックダックゴー)は完全無料で利用できます。DuckDuckGoのウェブ検索やブラウザ、プライバシーツールを使うのに、アカウントの作成、登録、または料金の支払いは一切不要です。DuckDuckGoは検索キーワードのみに基づいた「非パーソナライズ広告」を通じて収益を得ており、ユーザーの課金や個人データの販売による収益は得ていません。
DuckDuckGoは通信を暗号化しますか?
はい、DuckDuckGo(ダックダックゴー)はHTTPSプロトコルを使って検索内容を暗号化していますので、公共ネットワークやセキュリティ対策が不十分なネットワークを利用する際に検索内容が盗聴されるのを防ぐことができます。ただし、この暗号化は検索時の通信のみに適用されるのもので、端末上のすべてのインターネット通信を保護するものではありません。すべてのインターネット通信を保護したい場合は、CyberGhost VPNを導入することでより強力な暗号化とDuckDuckGoではカバーしきれない範囲のプライバシーも包括的に保護できます。
DuckDuckGoを使っても追跡される可能性はありますか?
はい、DuckDuckGo(ダックダックゴー)を使っても一部の情報は追跡されます。DuckDuckGo自体はユーザーの検索履歴を追跡したり個人プロファイルを作成したりはしませんが、あなたが訪問するサイトがCookie、トラッカー、またはIPアドレス経由でデータを収集する恐れがあります。また、お使いのインターネットサービスプロバイダ(ISP)もオンライン上の情報を把握できます。但し、DuckDuckGoだけでなくCyberGhost VPNを使えば、インターネット通信を暗号化し実際のIPアドレスを隠すことができますので、データ追跡を最小限に抑えられます。
DuckDuckGoは位置情報を隠せますか?
DuckDuckGo(ダックダックゴー)単体では位置情報を完全に隠すことはできません。DuckDuckGoは検索時に利用される位置情報は最小限に抑えられますが、訪問サイト、インターネットサービスプロバイダ(ISP)、モバイルネットワークは、依然としてあなたのIPアドレスを取得しておおよその位置情報を把握することができます。位置情報を完全に隠したい場合は、CyberGhost VPNを使ってIPアドレスをマスキングしてください。そうすれば、位置情報を特定される可能性はかなり低くなります。
DuckDuckGoには、マルウェアやフィッシングサイトを防止する機能はありますか?
はい、DuckDuckGo(ダックダックゴー)はマルウェアやフィッシングサイトに対する基本的な保護機能を搭載しています。危険が確認されているページにアクセスする際に警告を表示するため、明らかな脅威は回避できますが、高度な機能は備わっていません。例えば、ダウンロードファイルのスキャンや、すべての有害サイトをリアルタイムでブロックする機能はないので、ウイルス対策ソフトの代わりにはなりません。
参考文献
- DuckDuckGo About Page – DuckDuckGo
- Search Engine Market Share Worldwide – Statcounter
- Google Privacy & Terms – Google
- DuckDuckGo Privacy Policy – DuckDuckGo
- Comparing protection across browsers, extensions, and AI providers – DuckDuckGo
- Security News This Week: DuckDuckGo Isn’t as Private as You Think – Wired
- More Privacy and Transparency for DuckDuckGo Web Tracking Protections – Spread Privacy
- Microsoft trackers run afoul of DuckDuckGo, get added to blocklist – Ars Technica
- Microsoft Privacy Statement – Microsoft
- Welcome to the Yahoo Privacy Policy – Yahoo
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