DNSサーバーの4つの主な種類:ルートから権威DNSサーバーまで

ブラウザにウェブサイト名を入力するたびに、インターネットはサイトの実際のアドレスを見つけるために、静かに高速な処理を実行します。このプロセスは、ドメインネームシステム(DNS)によって処理されます。DNSサーバーとは、このDNSの仕組みの中で、人間が理解しやすい名前を数値のIPアドレスに対応付ける役割を担うサーバーのことです。DNSは、インターネットに組み込まれたディレクトリのような存在だと言えます。

この処理を実現するために、複数の種類のDNSサーバーが連携して動作しています。それぞれのサーバーが過去の問い合わせ結果を保存したり、新たな問い合わせを処理したりといった特定の役割を担い、サイトを数分ではなく数秒で読み込めるようにしているのです。DNSサーバー同士がどのように連携しているのかを理解すると、データがウェブ上を安全かつ効率的に移動する仕組みも見えてきます。

主なDNSサーバーの種類

ブラウザにウェブサイトのアドレスを入力した際、デバイスはまだそのサイトの場所を知りません。デバイスはまず再帰リゾルバに問い合わせを行い、その後リゾルバが一連のDNSサーバーに問い合わせを開始します。このプロセスでは通常、4種類の主要なDNSサーバーが連携し、1つの検索を完了させます。

DNSの名前解決の流れにおける、4種類の主要なDNSサーバーを示す図

再帰リゾルバ

再帰リゾルバは、サイトにアクセスしようとした際に、デバイスが最初に問い合わせを行うDNSサーバーです。これはリクエストを受け取り、ユーザーに代わって回答を探し始める、デジタルアシスタントのような役割を果たします。 

リゾルバは通常、最初にキャッシュを確認します。キャッシュとは、最近のDNS問い合わせ結果を一時的に保存している小さなメモリ領域です。以前に同じウェブサイトへアクセスしたことがある場合、リゾルバは他のDNSサーバーに問い合わせることなく、キャッシュから直接回答を取得できます。そのため、リゾルバがすでにIPアドレスを記憶しているサイトは、読み込みが速くなる傾向があるのです。

ほとんどの再帰リゾルバは、インターネットサービスプロバイダ(ISP)や外部のDNSサービスによって所有・管理されています。代表的な例としては、Google (8.8.8.8)Cloudflare (1.1.1.1)OpenDNS (208.67.222.222) などがあります。これらの企業は、毎秒数百万件のリクエストを処理できるよう設計された、大規模な分散型リゾルバネットワークを運用しています。

ルートネームサーバー

ルートネームサーバーは、インターネット上のすべてのドメインを整理するDNS階層の最上位に位置するサーバーです。DNSシステムのナビゲーションハブとして機能し、最終的な答えを返すのではなく、クエリが適切な次の宛先へ送られるようにします。

再帰リゾルバがキャッシュ内にウェブサイトのアドレスを見つけられない場合、ルートネームサーバーにクエリを送ります。そしてルートサーバーはリクエストを確認し、.com、.org、.net といったドメイン拡張子を判別します。ルートサーバーはウェブサイトの最終的なIPアドレスは把握していませんが、どのトップレベルドメイン(TLD)サーバーがその拡張子を管理しているかは把握しています。

そのため、ルートサーバーは特定のドメインに対する最終的な情報を返す代わりに、リクエストを適切なTLDサーバーへ転送します。世界には13のルートサーバークラスターが存在し、それぞれが数百か所の拠点に分散配置されています。これは、毎日数十億件に及ぶDNSクエリを、停止することなく効率的に処理するためです。

TLD(トップレベルドメイン)ネームサーバー

トップレベルドメイン(TLD)ネームサーバーは、DNSの名前解決の流れにおいて、ルートサーバーの次に処理を担うサーバーです。ルートサーバーからクエリが転送されると、TLDサーバーがそれを受け取り、さらに範囲を絞り込んでいきます。より正確には、各TLDサーバーは特定のドメイン拡張子(.com、.org、.net、.uk、.de など)のグループを管理しています。つまり、www.examplewebsite.com にアクセスしようとすると、クエリは .comのTLDネームサーバーに送信されるということです。

TLDサーバーはすべてのウェブサイトのIPアドレスを保存しているわけではありませんが、この仕組みにおいて重要な役割を果たします。TLDサーバーには、その拡張子に属する各ドメインを管理する権威DNSサーバーの一覧が登録されています。簡単に言えば、最終的な宛先そのものは把握していなくても、次にどの「問い合わせ先」を参照すべきかを知っているのです。

世界中には数百ものTLDサーバーが存在し、信頼できるレジストリオペレーターによって管理されています。たとえば、Verisignは .comや .netドメインを管理し、Public Interest Registryは .orgドメインを管理しています。これらのサーバーはグローバルDNSシステムの根幹を支え、ドメインの名前解決が迅速かつ正確に行われるようにしています。

権威DNSサーバー

権威DNSサーバーは、DNSによる名前解決における最終段階を担うサーバーです。ユーザーがアクセスしようとしているウェブサイトの正確なIPアドレスを実際に把握しているのが、このサーバーです。クエリがこの段階に到達するまでに、TLDサーバーによって正しい方向がすでに示されています。権威DNSサーバーは、自身のデータベースを参照してドメイン名を確認し、そのドメインに対応する正確なIPアドレスを応答として返します。 

権威DNSサーバーには、主に2つの種類があります。プライマリサーバーは、元となるDNSレコードを保存し、更新や配信を担当します。一方、セカンダリサーバーは、プライマリサーバーのレコードの正確なコピーを保持します。このセカンダリサーバーの目的は、バックアップとして機能することに加え、負荷分散を行い、DNSによる名前解決が迅速に行われるようにすることです。 

補助DNSサーバーと特殊DNSサーバー

メインのDNSサーバーは、インターネットが名前を数値に変換する仕組みを支える基盤となっています。しかし、この処理を最適化し、セキュリティを高めるために、複数の補助DNSサーバーや特殊DNSサーバーが、表には見えないところで動作しています。

キャッシュ、スタブリゾルバ、プライマリ/セカンダリ、DNSシンクホールなど、補助DNSサーバーと特殊DNSサーバーの種類とそれぞれの機能を簡潔に示した図

キャッシュDNSサーバー

キャッシュDNSサーバーは、DNSクエリ結果の一時的なコピーを保存し、将来の名前解決を高速化します。ウェブサイトにアクセスすると、キャッシュDNSサーバーはドメインのIPアドレスを、Time to Live(TTL) と呼ばれる短い期間、メモリに保持します。TTLが有効な間に、同じネットワーク上の別のユーザーがそのサイトに再度アクセスした場合、キャッシュDNSサーバーは保存されている結果を即座に提供します。これにより、DNSによる名前解決の流れを最初から行う必要がなくなるのです。その結果、ネットワーク負荷や、ルートサーバーやTLDサーバーへの外部クエリが大幅に削減されます。 

スタブリゾルバ

スタブリゾルバは、デバイスのOSに組み込まれた軽量なDNSクライアントです。スタブリゾルバの主な役割は、DNSクエリを再帰リゾルバに転送することです。再帰リゾルバは、多くの場合、インターネットサービスプロバイダ(ISP)や、Google DNS、Cloudflareなどの外部のDNSサービスによって管理されています。スタブリゾルバ自体は、名前解決を行うことはありません。処理の大部分を再帰リゾルバに任せ、返ってきた結果を渡すだけです。専門的な調査を行う担当者(再帰リゾルバ)に問い合わせをし、その回答を受け取って伝えてくれる役割だと考えると分かりやすいでしょう。 

プライマリDNSサーバーとセカンダリDNSサーバー

他の種類のサーバーと同様に、DNSサーバーにも技術的な問題が発生することがあります。しかし問題が発生した場合も、インターネット全体が停止してしまうわけではありません。これは、プライマリDNSサーバーとセカンダリDNSサーバーが連携して動作し、1台のサーバーに障害が発生してもウェブサイトへのアクセスを維持できるようにしているためです。プライマリサーバーは、ドメインに関するすべてのDNSレコードを含む、元となるDNSゾーンファイルを保存しています。セカンダリサーバーは、それらのレコードの同期コピーを保持し、プライマリサーバーがオフラインになった場合に、代替として動作します。

DNSシンクホール(ブラックホールサーバー)

ブラックホールサーバーとも呼ばれるDNSシンクホールは、悪意のあるドメインや不要なドメインへのアクセスを遮断する特殊なDNSサーバーです。通常のDNSサーバーがドメインの情報を持っているのと同様に、DNSシンクホールには、既知の有害なサイトの情報が登録されています。たとえば、マルウェアやフィッシングリンク、ボットネットのコマンドサーバーをホストするサイトなどが対象となります。悪意のあるサイトへのアクセスが行われると、DNSシンクホールはNull IPアドレスを返し、そのウェブサイトへの接続を防ぎます。セキュリティチームやISPは、脅威を封じ込め、ユーザーを意図しない感染から守るための対策として、DNSシンクホールを利用しています。

インターネットとの通信を保護する

ウェブサイトにアクセスしたり、メールを確認したり、動画をストリーミングしたりする際、DNSサーバーは常にリクエストを静かに処理し、数ミリ秒のうちに正しい宛先へ届けています。しかし、DNSシステムは不可欠ではあるものの、プライバシーを考慮して設計されたものではありません。デフォルトのままでは、DNSクエリがインターネットサービスプロバイダ(ISP)やネットワーク管理者によって記録される可能性があるのです。そこで、VPNが役立ちます。

CyberGhost VPNは、DNSリクエストを含むすべての通信を暗号化します。これにより、ISPやデジタルトラッカー、ネットワーク管理者がオンライン上の行動を把握することができなくなります。また、自分のIPアドレスを安全なサーバーのものに置き換えることで、トラッキングやプロファイリング、DNSを利用した監視も防ぎます。45日間の返金保証があるため、まずは実際に試して確認してみましょう。

よくある質問

DNSサーバーの主な種類にはどんなものがありますか?

DNSサーバーの主な種類としては、再帰リゾルバ、ルートネームサーバー、トップレベルドメイン(TLD)サーバー、権威DNSサーバーの4つがあります。これらのサーバーは連携して動作し、問い合わせの開始から正しいIPアドレスの返却まで、DNSによるすべての処理を担い、ブラウザがウェブサイトを読み込めるようにします。

再帰リゾルバと権威DNSサーバーはどう違いますか?

再帰リゾルバは、ブラウザにウェブアドレスを入力した際に、デバイスが最初に問い合わせを行うサーバーです。DNSの階層をたどりながら、正しいIPアドレスを探します。一方、権威DNSサーバーはその処理の最終段階を担うサーバーです。ドメインに関する実際のDNSレコードを保持し、最終的な結果を返します。

DNSの名前解決において、ルートサーバーとTLDサーバーが、なぜ重要なのですか?

ルートサーバーは、すべてのDNSクエリの出発点として機能し、問い合わせを適切なTLDサーバーへ誘導します。TLDサーバーは、ウェブサイトのドメイン拡張子(.com、.net、.orgなど)に基づいて、正しいレコードを管理している権威DNSサーバーへリクエストを引き継ぎます。これら2つの層がなければ、DNSシステムはクエリをどこに送るべきか判断できません。

プライマリDNSサーバーとセカンダリDNSサーバーの違いは何ですか?

プライマリDNSサーバーは、ドメインのオリジナルファイルを保持します。これは、すべてのDNSレコードを含むマスターデータベースです。セカンダリDNSサーバーは、プライマリDNSサーバーが管理する内容の同期コピーを保持します。セカンダリDNSサーバーは、プライマリDNSサーバーがオフラインになったり、メンテナンスが必要になったりした場合に、その役割を代わりに担います。そういった仕組みになっているため、インターネットの動作が中断されることはありません。

シンクホールのような特殊なDNSサーバーは、セキュリティを向上させますか?

はい。DNSシンクホールは、既知の悪意のあるドメインや不要なドメインへのリクエストを遮断することで、セキュリティの向上に役立ちます。DNSシンクホールは、ユーザーをこうしたサイトに接続させるのではなく、安全なIPアドレスまたはNull IPアドレスにリダイレクトするのです。これにより、マルウェアやフィッシングページ、ボットネット通信を、被害が発生する前にブロックできます。

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